右膝痛と右肩痛

第4章 症例
4-3.動作制限が上下肢におよぶ場合
4-3-2.右膝痛と右肩痛

(b) 59才の女性。右膝痛と右肩痛を主訴とするが、膝痛が先に発症した。M-Test(経絡テスト)では図4-18の様に右肩は三焦経、心包経の負荷テストで陽性。右膝はパトリックテスト陽性で、圧痛は大腿内側で顕著で、肝経の伸展負荷があった。肝経の刺激でパトリックテスト陰性になったあと、再び肩の負荷テストを施行したところ、心包経に対する負荷テストは陰性となった。三焦経に対する負荷テストのみ陽性であったので、三焦経への治療を施行し、肩痛、膝痛ともに軽快した。

図4-18 4-3-2-(b)の制限動作
図4-18 4-3-2-(b)の制限動作
使用経絡経穴
右肝経曲泉、陰包
右三焦経天井、清冷淵

下半身に異常があって、肩の動きの制限が引き起こされている症例は多い。その中には、上下肢の同名経が互いに影響を及ぼしている例や肩に分布する胆経や脾経など下肢の経絡が関与している例もある。