腰部の経絡に対する分析

第2章 M-Test(経絡テスト)
2-1.各関節の経絡分布に対応した分析
2-1-5.腰部の経絡に対する分析

腰部には下肢の陽経である膀胱経、胆経、胃経と陰経である腎経、肝経、脾経が分布し、前正中線に相当する部位に任脈(陰経)、後正中線に相当する部位に督脈(陽経)が分布している。図2-9に示した様に、下肢の経絡の相互関係が躯幹へ移行するにあたり、腎経と膀胱経は対立した関係に変わる。

一方、胆経の側腹部への移行と肝経の側胸腹部への移行によって、肝経・胆経は対立した位置関係から近接した位置関係となっている。また、脾経・胃経は下腹部で両経絡が交差して位置が入れ替わるものの近接の位置関係は保たれている。

図2-9 腰部の経絡に対する分析
図2-9 腰部の経絡に対する分析

基本的には体の4つの面の負荷を行う。臍周囲の経絡分布を指標とすると、4つの負荷で伸展される経絡がそれぞれ異なる(図2-10)。

図2-10 腰部の経絡に対する分析
図2-10 腰部の経絡に対する分析

1の前屈動作では体の後面が伸展されるので、膀胱経と督脈が伸展されることになる。2の背屈動作では体の前面が伸展される。体の前面を臍周囲で見ると、任脈、腎経、胃経、脾経が分布しており、これらの経絡が伸展負荷を受ける。3の動作では、体の側面、つまり肝・胆経が伸展される。4の動作では体の中心である督脈のねじれと伴に側腹、側胸部に分布する肝・胆経が伸展される。この動作を坐位で行うと下肢からの制限要因を最小限にできるので、腰部のみの分析をしたい時に好都合である。